お客様が他の旅館へ移っていただけませんか?

こんにちは。
突然、春めいてきましたね。着るものを選ぶのに困ってしまいます。

さて、伊香保温泉にある松本楼という旅館の視察へ行って来ました。
アイディア満載の空間でした。

ロビーに入ると、いきなりオープンキッチンがあってパンを作ったりしています。
また、小さなお子様連れの家族が安心して食事ができるように、キッズルームつきのダイニングテーブルも用意されていました。
子供が食べ終えたら、おもちゃと一緒にキッズルームで遊んでもらうという。
他ではあまり見ることはない工夫ですね。

そして、コロナ禍で宴会控えになったところ、宴会場をつぶして車いすで入れる浴場を作ったそうです。宴会は旅館の収益源なので反対の声も多かったそうですが、やってみたところ、車いすのお客様が押し寄せて1年で元が取れたそうです。

もともと、障害者・車いすのお客様とのつながりは長く、まだバリアフリーという言葉もなかった1990年代に、館内を車いすで移動できるよう改修したところ、たくさんの車いすのお客様が来られるようになったそうです。

これは「天声人語」にも掲載されたエピソードですが、
障害者のお客様が浴場を汚してしまったことでお客様からクレームを受けたました。
声を荒げたクレームが続くうちに、障害者の宿泊そのものが悪いという主張に発展します。
そのとき先代の女将が発した言葉が
「お客様が他の旅館へ行ってくれませんか?この人たちは、うちにしか来られないんですよ!」

現在でも、少数の人の過激なクレームを受けると事なかれ主義的な対応が起こりがちですが、この時代に信念を貫いた対応ができることに驚きました。

建物の構造や形状というのはハードの部分ですが、それを創り上げているのはソフトの部分だということに気づかされました。

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車いすでも入浴できる浴場
2024/3/30
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