介護福祉士の養成については、先送りでしのいだと思ったら、今度は認定介護福祉士を新設することが決まりました、
これも導入時期は今後検討する、という但し書きつきですが。
国家資格なのに収入に乏しく、仕事も厳しいことから敬遠されているのですから、この根本たる問題を是正すべきなのに、上級職を設けて意欲を高める、という発想は理解に苦しみます。
ちなみにケアマネジャーの上級職と言われた ケアマネジメントリーダー は今、いくらもらっていますか? 意欲が高まるほどの待遇ですか?
現在の、介護報酬の中から人件費を払えというやり方では改善は期待できません。2級ヘルパーでも介護福祉士でも身体介護2の報酬は同じならば,下手をしたら2級ヘルパーの方が利益率が高いと経営者達が考えるのは自然なことです。
えっ、特定事業所加算があるじゃないかって?
保険者が、「割高な給付費を払わされる訳だから優先して指導・監査にあたる」との意向を示していたり、利用者負担2割、なんて改正をチラつかされれば介護福祉士の比率を高めようなんて思いませんって。
(注:当社は介護福祉士の育成・資格取得に積極的に取りくんでおります)
平成12、13、14年頃、併設事業所にサービスを呼び込むにはケアマネジャーが必要、という構造下でケアマネジャーの給料は理論上あり得ない位に高騰しましたね。
当時は面接に来た人が
「担当したプランの居宅介護サービス計画費 だけ でいいので下さい。」
と言い放つ時代でした。その後、平成15年に運営基準の改正が行われ、平成18年に特定事業所集中減算と厳しい運営基準減算が設けられ、ケアマネジャーの給料は沈静化しました。
つまり、事業所の収益に利点をもたらす職種・資格に待遇向上がはかられる、という経済原理が作用するのです。
アンチテーゼのようになりましたが、決して利益誘導や不正を助長するつもりはありません。
介護保険で専門職の給料が高騰する裏側に何があったか、過去を振り返って見たときに、こうしたことが見えてきます。
(看護師でも7対1の配置基準ができて争奪戦が起きましたね)
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東京都豊島区の訪問介護事業所
ホームケアながさき
【2011.1.23掲載記事】