ホームヘルパーとご利用者さんとの交流のお話です。
奥様を亡くされ、ふさぎ込みがちになり、その後、要介護状態となってしまった男性の利用者さんがいらっしゃいました。
民生委員さんがケアマネ―ジャーさんに繋いで、ケアプランが立てられました。
ケアマネージャーさんは、奥様といらした頃のような生活リズムを取り戻してくれたらと思い、訪問介護サービスを導入します。
その利用者さんは独居で、あまり近所づきあいもしていなかったため、最初はホームヘルパーを邪険にしていました。
しかし、定期的に訪問してくれるホームヘルパーの存在が、人生に明るさを取り戻すきっかけとなりました。
最初の数回の訪問では、寂しさや悲しみに包まれていて、ほとんど話をせずにいました。しかし、ホームヘルパーはいつも明るい笑顔で接し、彼の気持ちを理解しようと努めました。
訪問回数が増えるにつれ、ホームヘルパーとのコミュニケーションも深まっていきました。彼女は彼の話をじっくり聞き、彼が興味を持っていたことや過去の思い出について尋ねました。彼は最初、戸惑っていましたが、次第に話すことが増えていきました。
ホームヘルパーは彼の趣味や興味に合わせて様々な話題を取り上げました。彼女は彼が昔から好きだったガーデニングについて話し、庭いじりを再開するきっかけとなりました。
定期的に、散歩や近くの公園へのお出かけをするようになりました。
時間が経つにつれ、利用者さんの表情や態度が変わっていくのが分かりました。彼は笑顔を見せることが増え、ホームヘルパーとの会話も活発になりました。彼女の存在が彼にとって心の支えになり、明るさを取り戻すきっかけとなったのです。